ジャニオタが若手俳優のオタクになったよ

先日、推しの主演舞台の幕が下りた。

 

 

ここ1年、わたしも彼を本格的に推すようになり、その矢先にいろいろあった後の主演舞台だったので、終わった直後は灰になり毎晩泣いていた。情緒行方不明。

と言っても悲しみの涙ではなく、推しを初めて見て好きになってから3年、本当にいろいろあったなあという感慨の涙だった。そのいろいろあったなあを思い出している際に、「ジャニオタがテニミュを見に行った」類のブログを見かけ、初めてテニミュを見に行った当時の自分の姿と重なる部分があったので、よしわたしも書いてみようと思うに至った。

 

moarh.hatenablog.jp

capriccioso.hatenablog.jp

 

 

上記のブログをじっくり読ませてもらったのだが、人が新たに好きになれる何かに出会ったときの熱量や感情や文章を眺めるのは最高に楽しい。

書いてみようというよりも、思い出すために書き残しておきたい。ジャニオタがテニミュを経て若手俳優のオタクになった話。

 

 

 

わたしが初めてテニミュを見たのは3年前。

 

当時ジャニオタを名乗っていたものの、海外に就職したのでコンサートも行けず、ツイッターで流れてくる情報やレポを読み、ときどきDVDを見ては我ジャニオタ全盛期に想いを馳せるだけの日々だった。つまらない。ひじょーーーにつまらない。元々いろいろなコンサートや舞台にぴょんぴょん行っていた現場大好きジャニオタだったので、今の状態のままだと無事にオタク卒業できるかもしれない…と思った。

そんなときに住んでいる国でテニミュがやると聞き、テニミュファンに誘われるがままに見に行き、幕が開いて登場した推しにまんまとやられてしまったのである

実は当時の公演についてはよく覚えていない。

覚えているのは、最初に出てきた今の推しの顔面に一瞬で落ちたのと、感動的なシーンのセリフで現地人がげらげら笑ってたのと、カーテンコールでキャストがずーっと泣いてたのと、客席下りがあることと、終わってすぐ夜公演の当日券通路横を買いに行ったことぐらい。なんかわからんけど、当日券で席選べたの今思い出してもおもしろくて笑う。ダフ屋かよ。

 

そこからわたしの若手俳優オタク生活が始まった。と言ってもはじめはちょっと好き、茶の間、にわかファンという意識だった。ほぼ毎日更新される公式のテニミュブログを読み、ときどき更新される推しのブログを読み、ツイッターで流れてくるかわいいかわいい推しの写真を保存し、公演後のレポを読み漁る日々。

 

ジャニオタ時代と変わらない、と思っていた。だからどうせまた飽きる、どうでもよくなる、そう思っていた。口から出る「かわいい」もどこかウソめいたものがあった。

 

 

そして決まった次回公演。愛知公演と帰国日の日程が偶然にも被ったので、テニミュ2回目にして遠征決定。ただ単に愛知に行きたかっただけだ、味噌カツとひつまぶしとスガキヤラーメンを食べに行くんだ、という感覚でしかなかった。

公演後、やっぱり推しがかわいい。顔面がいい。すばらしく好きだ。この辺りから買うブロマイドの数が増える。そして若手俳優ツイッターアカを作成する。

 

 

さらに決まった次回公演。また偶然にも日程が被ったので、今度は真冬の仙台へ。仙台の寒さがとにかく苦手だったけど、ずんだと牛タンのためだ、我慢しろと奮い立たせながら新幹線に乗り込んだ。仙台に降り立った瞬間、もう二度と来たくないと思った。仙台は駅の広さとわかりやすさだけ推している。

公演後、どうやらわたしは推しが本当に好きらしいと思う。この辺りから座席の位置や客席下りやお見送りを意識するようになる。

 

 

次は何かと期待して決まったのはドリームライブ。ペンラあり、スタンディングOK、声出しOK、ジャニオタの血が騒ぐ。ただ一つうちわ禁止なのが非常に残念だった…禁止だったかな?とりあえずだめな雰囲気だったのかも……。

しかしここで事件発生。ドリームライブの時期は長期休みがない。今まで運よく長期休みと被り、帰国に合わせて公演を見に行くことができたが、ついにできなくなる。実は本公演の間にチームライブという各学校が行うミニライブのようなものがあったのだが、これも長期休みと被っていなかったため行かなかった。そのときは特に気にしていなかった。

今回は違う。どうしても行きたい。どうしても推しにペンラを振りたい。

アイドルのオタクとは不思議なもので、担当・推しを見たいという気持ちはもちろんそうだが、担当・推しに向けてペンラを振りたい、うちわを振りたい、あなたのファンはここにいるよ、というアピールをしたくてしょうがない。

 

しょうがない、日帰りするか。

 

週末の休みが1日しかないため、日帰りするしかない。そう腹を括って、チケットの申込を決めた。ここで皆さん思い出してもらいたい、実はわたし海外在住であるということを。日帰りといっても飛行機で、しかも国際線となると出発の1時間半前には空港に着いていなければならない。さらに市内から空港が離れているため、家から都内までの片道時間は合計6時間。しょうがないので、当日午前6時ぐらいに日本に着く飛行機と、帰りの出発時間は次の日の早朝4時ぐらいの飛行機を予約した。さっきからしょうがないばかり言っているが、この言葉でだいたい乗り切れるとこのとき思った。

結果眠さと疲労が限界値を超えたので、二度としないと誓った。誓い合ったはずなのに。

 

 

このドリームライブの前、2016年4月、推しのテニミュ卒業が発表された。

どうしようもない寂しさと虚無感に襲われた。推しがその役でなくなる日が来るなんて想像できないし、考えたくもなかった。しかし非情にも申し込み期限は近づいてくる。今回は仙台公演が帰国日と被っていたが、秋なので許した。真冬じゃなければ仙台には軽率に行ける。でも千秋楽には行けない。まあしょうがない。しょうがない。しょうがないのか?わたしは推しの卒業式を見ないで後悔しないのか??一生で一度だぞ???そんな自問自答を繰り返しているうちに気づいたらチケットを申し込み、飛行機を予約していた。オタクは「一生に一度」というものに弱い。でも実は「一緒に一度」は推しの全瞬間に隠れていることを、知らない人が多すぎる。

 

 

大千秋楽が終わって、推しがテニミュを卒業して、それからわたしが推しを応援し続けるかは正直わからなかった。テニミュが好きだっただけなのかもしれない。その役を演じる推しが好きなだけだったのかもしれない。自信がなくなった。

推しは恵まれていたので、卒業後すぐに仕事がぽんぽんと決まった。自信がなかったので、卒業後一発目の舞台は見られなかった。チケットの申し込みもしなかった。二発目の舞台の申し込みのとき、ジャニオタの友達に相談したら「申し込んでみたら」って言われたので申し込んでみたら当たったので、行ってみました。フットワーク軽すぎ問題。

 

結果行ったらしぬほど好きになって帰ってきてしまった。おかしいなあ。

 

 

推しが出ている舞台を1回見に行くたびに、これが最後、もう行かない、茶の間になる、って決めながら帰っていたので、正直今まで自分が若手俳優"オタク"だと思ったことがなかった。それが今回、推しの初主演舞台を見て、がらりと変わってしまった。

 

推しの仕事を見続けたい。見届けたい。

どこがゴールかわからない応援を、決意した。帰りの飛行機の中で、この人を今応援しないと一生後悔すると思った。そのためにできる限りのことをしたい。お金を使いたい。まずは今の仕事をやめて日本に帰らなければ。そう思い先日退職届を出してきました。受理されました。やったー!

 

 

ということでジャニオタが若手俳優のオタクになりました。

皆さん、どうぞよろしくお願いします。